2人目が生まれた時にこそ読んでほしい。『ねえ だっこして』

◇絵本の部屋

画像出典:『ねえ だっこして』(竹下文子作/田中清代絵/金の星社 刊)

今まで1人だった子どもが2人に増え、慌ただしい毎日を送っているママに紹介したい1冊。
それが、『ねえ だっこして』(竹下文子作/田中清代絵/金の星社 刊)

我が家のお気に入りの絵本の1つ。
2人目が生まれたことによる1人目の心情や気持ちの変化が、猫(ねこ)の目線で語られています。
ママをとられるやきもちとした気持ちから、素直な愛の気持ちまでユーモアたっぷりに綴られています。
本を読んだあとは、なんだか上の子どもをぎゅっと抱きしめたい気持ちになれます。
どんな本なのか、簡単に内容を紹介させてください。

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赤ちゃんが家にやってきた。

突然家にやってきたのは赤ちゃん。
いままで自分が座っていたおひざも優しい声も全部赤ちゃんが独り占め。
猫は面白くありません。

わたし しってるよ
そこはせかいいち すてきなばしょだよ
ふっくら あったかい クッション
なでてくれる やさしい て

『ねえ だっこして』(竹下文子作/田中清代絵/金の星社 刊)

つんとして文句ばかりいいながらも、赤ちゃんが気になって仕方ない猫。
大好きなおかあさんへのひたむきな思いも伝わってきます。
赤ちゃんと日々過ごすうちに、猫のこころもだんだんと変化していきます。

赤ちゃんって……あまい においがする

『ねえ だっこして』(竹下文子作/田中清代絵/金の星社 刊)

甘えたいけど甘えられない。
そんなもどかしさの中、揺れ動く猫のこころ

わたし もう おおきいから
くさの なかでも ねむれる
わたし もう おおきいから
やねの うえでも ねむれる

『ねえ だっこして』(竹下文子作/田中清代絵/金の星社 刊)

甘えてた居場所を取られてしまった猫。
最初は拗ねていましたが、赤ちゃんに触れて、慣れて、色んなことを考えて…。
ちょっぴり大人になっていきます。

だけど だけどさ
わたし まってるから
あとでで いいから

ねえ おかあさん おかあさん
ときどき わたしも だっこして

『ねえ だっこして』(竹下文子作/田中清代絵/金の星社 刊)

それでもやっぱり甘えたいんだ。
たまにはおかあさんを独り占めしたいんだよね。
僕はおかあさんが大好きなんだ。

猫と赤ちゃんの絶妙な距離感に癒される

拗ねてみたり観察してみたり甘えてみたり…。
赤ちゃんが来てからのコロコロうつりかわる猫の気持ちがとても可愛らしくかかれている本作。
ちょっとずつ赤ちゃんに慣れて、大人になっていくのですが、最後はやっぱり自分だっておかあさんに甘えたいんだよというひたむきな素直な愛が伝わってきてほっこりします。
最初は敵視していた赤ちゃんの存在を時間をかけて受け入れ、時間があるときは抱っこしてねに変わっていく過程も確かな成長を感じますね。
猫の心情の変化が赤ちゃんの匂いに気づいたところから始まるのもまた良いんです。

2人目が生まれた時にこそ読んでほしい

1人目は特におかあさんの愛を独り占めしてきた子たち。
そんな中、2人目が産まれると、特にこの猫のように面白くなかったりヤキモチをやいてしまう子も多いはず。
我が家はふたりとも、次の子が生まれると夜泣きが出て、夜中に授乳している姿を見ると最初のうちは泣かれてしまいました。
この本ではそんな一人目の葛藤をユーモラスに可愛く書いているので、そのときの苦労を思い出しつつ、1人目はこんな気持ちだったのかなぁと思ってなんだか心がほっこりするのです。
いつかは受け入れて成長してくれるから大丈夫だよ。
ただただ、子どもはおかあさんのことが大好きなんだよ。
時には、ぎゅっと抱きしめてあげてね。
そんな前向きな温かなメッセージを感じました。

まんきちのつぶやき。

いかがだったでしょうか。
『ねえ だっこして』は、私の母がクリスマスに娘にプレゼントしてくれた本です。
とても気に入ったので、紹介してみました。
ぜひ、気になった方は手に取って、読み聞かせしていただけると嬉しいです。

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